SUS631は、18-8ステンレスの優れた性能を保持しながら、熱処理によって硬度を高めることができる析出硬化型の最も代表的な鋼種です。
固溶化熱処理状態の最も軟らかいものから強圧延仕上げの硬いものまで、加工、用途に合わせて種々の熱処理を施すことによって、高炭素マルテンサイト系の焼入材に次ぐ強度のものを得ることができます。
固溶化熱処理状態では、伸び率が30%超えるため絞り加工などの強い加工も可能になります。
なお、固溶化熱処理状態では弱磁性ですが、析出硬化処理後はかなり強い磁性を示すようになりますのでご注意ください。
比較的流通量が少ないため入手しにくい材料で、特に在庫販売で流通しているものは3/4H仕上げのものがほとんどですが、当社では固溶化熱処理状態の最も軟らかいもの(A材)から強圧延仕上げの硬いもの(EH)まで、用途や加工方法に合わせた調質や特殊寸法にも小ロットで対応いたします。
当社ではJIS G4313に規定されるばね用ステンレス鋼各種取り扱っています。
ばね用ステンレス鋼の各鋼種の特徴や比較は
こちらのページにてご確認ください。