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【用途紹介】ひずみゲージ向け 極薄金属箔「極箔」

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【用途紹介】ひずみゲージ向け 極薄金属箔「極箔」

材料や構造物のひずみを検出する「ひずみゲージ」は、橋梁や建築物の安全評価からロードセルなどの各種センサまで、幅広い計測に用いられます。
この記事では、ひずみゲージの構造とそれに使用される極薄金属箔の特徴について解説しています。

ひずみゲージとは?

ひずみゲージ(Strain Gauge)は、材料や構造物に生じる「ひずみ(伸び・縮み)」を電気信号に変換して測定するセンサです。 物体に引張応力や圧縮応力がかかるとわずかに変形するため、その微小な変形を電気抵抗の変化として検出します。

ひずみゲージの種類と特徴

ひずみゲージは、測定環境や目的に合わせて選定する必要があります。
現在は、感受素子に金属箔や半導体を用いたものが一般的で、それぞれの特徴は下表のとおりです。

横にスクロールしてご覧いただけます。

種類 感受素子 特徴
金属ひずみゲージ 数μmの極薄い
抵抗金属箔
感度は普通だが、精度や温度安定性が高いため、工業用途として最も一般的です。
フォトエッチングにより寸法が正確で特性の揃ったグリッドを作りやすく、温度安定性・長期信頼性の点から工業計測で広く用いられます。
半導体ひずみゲージ 単結晶シリコンなどの半導体抵抗体 ピエゾ抵抗効果を利用し微小ひずみの検出に有利。
高感度であるが、温度の影響を受けやすいなど、取り扱いに注意が必要です。

ひずみゲージの主な用途

材料に生じる伸び縮み(ひずみ)を電気信号として検出するひずみゲージは、以下のように様々な分野で利用されています。

  • 構造物の応力測定
    • 橋梁・建築物の安全性評価
    • 鉄道レールの荷重測定
    • タンクや圧力容器の応力監視
  • 荷重・力の測定
    • ロードセル(はかり)
    • 引張/圧縮試験機
  • 各種物理量センサ
    • 圧力センサ(ダイアフラムの変形測定)
    • トルクセンサ(軸のねじれ測定)
    • 加速度センサ
  • 輸送機器
    • 自動車・航空機部品の監視や試験

金属箔ひずみゲージの構造

ひずみゲージは下図のように被測定物の上に接着剤などで貼り付けて使われます。
極薄い金属箔を樹脂材料で挟み込んだ構造をしており、各層には以下のような役割があります。

ひずみゲージ
ひずみゲージの構造

各層の役割

保護コーティング

薄いプラスチック製の被覆層です。
湿気や薬品などの、外部環境からゲージ内部を保護する役目があります。


金属箔(感受素子)

材料は、温度特性やゲージ率などの諸特性を考慮し、用途に応じて適切なものを選定します。
一般用途では、ゲージ率(感度)がおおよそ2で扱いやすいことから、Cu‑Ni系(コンスタンタン等)が広く用いられています。
当社では、この用途向けに CN49(コンスタンタン)エバノームR(Evanohm R)といった 電気抵抗材料を供給しています。
これらの材料は、厚さ10 µm 以下の極薄金属箔をエッチング加工で成形します。ジグザグ(蛇行)形状とすることで有効長を長くし、感度の向上を図っています。
金属箔は、被測定物のひずみに追従し、抵抗値の変化として出力する重要な役目があります。


ゲージリード

外部の測定回路(ブリッジ回路やアンプ)との電気的接続を行う役目があります。


ベース材(基材)

ポリイミドなどの絶縁フィルムが使われ、被測定物の変形に追従できる柔軟性と、使用環境に耐える耐熱性が求められます。


接着剤

被測定物に生じたひずみを、減衰させることなく金属箔へ正確に伝える役目があります。
測定精度は接着状態に大きく左右されるため、接着作業は確実に行う必要があります。

ひずみゲージを支える極薄金属箔

ひずみゲージに使用される金属箔は、構造物の伸び縮みに高い追従性をもって追随し、微小な抵抗変化を正確に測定回路へ伝える重要な材料です。

構造物のひずみを妨げず、高い応答性と測定精度を確保するため、板厚は10μm未満(シングルミクロンレベル)という極めて薄い仕様が求められます。
このような数ミクロンの厚みでは、わずかな板厚ばらつきやピンホールなどの欠陥が測定精度に直結するため、非常に高い品質管理が不可欠です。

特に重視されるのは以下の要素です。

  • 板厚精度 ・・・ブリッジバランス調整工数に影響
  • ピンホール ・・・エッチング回路の断線リスク
  • 表面清浄(清浄性・面粗度・酸化膜) ・・・ 接着性に直結

当社の金属箔は、精密圧延技術により優れた板厚精度と均一な品質を実現し、厳しい要求に応える高信頼な材料として、ひずみゲージ用途に採用されています。

TOKKINの極薄金属箔「極箔(ごくはく)」

特徴

当社では、ひずみゲージ用途向けに抵抗材料の極薄金属箔を製造しており、 以下のような特徴があります。

  • 最小板厚0.002mm(2μm)まで対応

    高精度、高品質な極薄金属箔をご提供します。

  • 多様な材質に対応

    抵抗材料以外にも、ニッケル合金やチタン合金、ステンレスなどにも対応します。

  • お客様の支給材料も受託圧延可能

    お客様こだわりの特殊材料も受託圧延として柔軟に対応します。

  • 複数圧延機を使い分けた製造体制

    素材板厚が厚い場合でも、段階的な圧延で安定した極薄板厚を実現します。

製造可能範囲(材質・板厚等により要相談)

  • 最小板厚:0.002mm(2μm)~
  • 幅:50~120mm
  • 長さ:コイル
  • その他、調整可能仕様(ご相談ください)
    • 内径/内芯
    • 梱包

試作・サンプル対応

サンプルならハガキサイズ1枚から、受注生産の試作も極小ロットに柔軟に対応しております。
ご質問や見積依頼などは 問い合わせフォーム よりお気軽にご連絡ください。

Metal-Foil catalogue

10ミクロン未満の極薄金属箔「極箔®」

この製品の詳しい資料をご用意しています。ぜひご確認ください。

極箔(ごくはく)

厚み10μm未満の極薄金属箔。当社ではコイル材での提供が可能です。

抵抗材料

低抵抗~高抵抗まで、各種抵抗材料を取り扱っています。

この記事を書いた人

TOKKIN技術コラム編集部

精密金属材料メーカーとして80年以上の実績を持つ特殊金属エクセルが運営。
長年培った知見や日々寄せられるお客様からのご相談を元に、技術開発と営業が連携してお客様の疑問や課題解決に役立つ情報を発信しています。​

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