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これからの超伝導技術である高温超伝導に欠かせないHTSテープ(High-Temperature Superconducting Tape)。HTSテープの構造と超伝導体を支える金属基板のハステロイ箔について紹介いたします。
そもそも超電導とは何でしょうか?
超電導とは、物質を極低温に冷却したときに 電気抵抗が完全にゼロになる現象 を指します。
電気抵抗がなくなることで電流がエネルギー損失なく流れ続けるため、 大電流を効率的に扱える という大きな特徴があります。
この特性を活かし、超電導技術は主に以下の分野で利用・研究されています。
具体的な応用例として、リニアモーターカー、医療用 MRI、核融合実験装置、次世代電力ケーブルなどが挙げられます。 これらの技術分野では、
超電導が エネルギー効率の向上や装置の小型化・高性能化を実現する不可欠な技術 となっています。
ちょこっとメモ
結論からいうと超電導と超伝導はどちらも同じ現象をさす単語で、どちらを使っても間違いではありません。
英語の [superconductivity] を日本語訳したもので、当初は「超伝導」であったようですが、電気抵抗ゼロで電流を流せる現象であることから「超電導」も標準的に使われているのが現状のようです。
現在では、物性や物理学などの学術的な分野では「超伝導」、技術・産業分野では「超電導」を用いることが多いとのことですので、本記事では「超電導」を使用いたします。
超伝導技術は物質が超電導になる温度「臨界温度(Tc)」によって、低温超伝導と高温超電導に分けられています。
低温と高温は、臨界温度まで冷やすために使われる冷媒によって区別されていて、従来の低温超電導(LTS:Low-Temperature Superconducting)が液体ヘリウム(沸点-269℃:4.2K)を冷媒に使用するのに対し、次世代の高温超電導(HTS:High-Temperature Superconducting)では液体窒素(沸点-196℃:77K)が用いられます。
従来の高価な液体ヘリウムよりも、冷却コストを大幅に抑えられる液体窒素を用いた、高温超電導の実用化に向けた研究が進んでいます。
高温超電導に欠かせないHTSテープ(High‑Temperature Superconducting tape:高温超電導テープ)は、高温(液体窒素の沸点-196℃以上)でも超電導を示す超電導層を含む導体のことで、超電導体の機能を最大限に引き出すために下図のような多層の構造をしています。

| 名称 | 材質 | 役割 |
|---|---|---|
| 安定化層 | Cu | 熱安定性の確保 |
| 保護層 | Ag | 超電導層を酸化や腐食から保護 |
| 超電導層 | REBCO、YBCOやGdBCOなど | 超伝導になる部分(HTSテープの心臓部) |
| 中間層 | セラミックス | 超伝導層が正しい方向に成長するための土台 |
| 金属基板 | ハステロイやNi-W合金などのNi合金 | 超伝導テープの機械的強度を確保 |
HTSテープは金属基板の上に、中間層、超電導層、保護層、安定化層を積層して製造されます。
ベースとなる金属基板は、超電導層が十分な機能を発揮するためにとても重要な役割を持ち、次のような特性が求められます。
これらの要求特性から、金属基板にはハステロイなどのNi基合金の冷間圧延ストリップが使われることが多く、現在はハステロイC276の箔が主流となっています。
当社では、HTSテープの金属基板向けにHC-276(ハステロイC276相当材)箔を製造しており、次のような特徴があります。
※当社では、ハステロイC276(HASTELLOY C276)もしくはその相当材を素材に使用いたします。
サンプルならハガキサイズ1枚から、受注生産の試作も極小ロットに柔軟に対応しております。
ご質問や見積依頼などは 問い合わせフォーム よりお気軽にご連絡ください。
当社では、ハステロイC276(HASTELLOY C276)もしくはその相当材を素材に使用し、厚さ0.020mm~、幅3.0mm~、受注生産にてご注文をお請けしております。
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