普通鋼(SPCC)


時計部品、カメラ部品、事務機部品、自動車部品、ワッシャー、シム、スペーサー

板厚: 0.030~2.5mm 幅 : 3.0~300mm |
![]() |

日本、中国(上海)
化学成分
SPCCは、JIS G 3141『冷間圧延鋼板及び鋼帯』内で規定される鋼種で、弊社成分例は下表の通りです。
鋼種名 |
化学成分(%) |
||||
C |
Si |
Mn |
P |
S |
|
SPCC (弊社成分例) |
0.05 |
-- |
0.23 |
0.022 |
0.015 |
SPCC (JIS G 3141:2011) |
≦0.15 |
-- |
≦0.60 |
≦0.100 |
≦0.035 |
SPCE (JIS G 3141:2011) |
≦0.08 |
-- |
≦0.45 |
≦0.030 |
≦0.030 |
JISでは、SPCC、SPCD、SPCE、SPCF、SPCGの5種類の鋼種が規定されており、これらは主に化学成分と機械的性質の違いによって分類されます。
特金のメリット
◎硬さや調質が選べます
A(焼鈍)やSB(スキンパス)の軟質材から、市場での流通量の少ない8B、4B、2B、1B(強圧延)まで幅広い調質で製造いたします。
また、硬さ(HV)での規格管理も可能ですので、強度のバラツキの少ない高品質な材料をご提供いたします。
◎薄板や箔も製造可能です
一般的には厚み0.4mm以上の厚板材が主流ですが、弊社では厚み0.4mm未満の対応が可能です。
国内メーカーでは数少ない t0.099mm以下の箔にも対応しております。
◎小ロットにも対応いたします。
弊社では標準300kgで製造可能です。
100kgの極小ロットもご相談に応じますので、お問い合わせ下さい。
◎厳しい板厚公差での製造が可能です
JIS規格などの一般材や他社規格では出来ない、より精密な板厚公差での製造が可能です。
もちろん片公差(例えば、+0/-0.020mm)にも対応しております。
◎表面肌をお選び頂けます
圧延ロールを変更することにより、ブライト仕上(光沢あり) か ダル仕上(梨地模様)をお選び頂けます。
また、ご指定によりヘアライン研磨(外注)にも対応致します。
物理的性質
鋼種名 |
密度 g/cm3 |
比熱 J(㎏・K) |
熱膨張係数 (0~100℃)10-6/K |
熱伝導率 W/(m・K) |
電気抵抗 μΩ・㎝ |
ヤング率 N/m㎡ |
SPCC |
7.87 |
481 |
11.7 |
73.3 |
13 |
206,000 |
機械的性質
各調質における、機械的性質は下表の通りです。
調質区分 |
調質記号※2 |
硬さ試験 HV |
引張試験※1 |
|
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
|||
焼鈍のまま |
SPCC-A |
≦105 |
275≦ |
下表参照 |
標準調質 |
SPCC-S |
≦115 |
275≦ |
下表参照 |
1/8硬質 |
SPCC-8 |
95~130 |
295~410 |
25≦ |
1/4硬質 |
SPCC-4 |
115~150 |
370~490 |
10≦ |
1/2硬質 |
SPCC-2 |
135~185 |
440~590 |
-- |
硬質 |
SPCC-1 |
170≦ |
550≦ |
-- |
※1 引張り試験片は、圧延方向よりとったJIS-5号試験片によります。
引張強さ、伸びの値に関しては、板厚0.25mm以上の場合のみ適用されます。
※2 表面仕上は、ブライト:B(光沢)、ダル:D(梨地)仕上が対応できます。
表面仕上は、調質記号の後にB(ブライト)もしくはD(ダル)の記号が付きます。
例) ブライト肌の場合・・・SPCC- SB, 8B, 4B, 2B, 1B
ダル肌の場合・・・SPCC- SD, 8D, 4D, 2D, 1D
伸び:El (SPCC-A, SPCC-S)
焼鈍(A)及び標準調質(S)仕上の時の伸びは次の通りです。
表 伸び (SPCC-A 及び SPCC-S )
厚さ mm |
0.25以上 0.30未満 |
0.30以上 0.40未満 |
0.40以上 0.60未満 |
0.60以上 1.0未満 |
1.0以上 1.6未満 |
伸び % |
28≦ |
31≦ |
34≦ |
36≦ |
37≦ |
エリクセン値:Er
焼鈍、標準調質仕上について、引張試験の代わりにご希望があった場合、
または、特別にご指定のあった場合のエリクセン値は次の通りです。
表 各板厚におけるエリクセン値(Er)
厚さ mm |
0.4 |
0.5 |
0.6 |
0.7 |
0.8 |
0.9 |
1.0 |
1.2 |
1.4 |
1.6 |
エリクセン値 % |
7.2 |
7.8 |
8.4 |
8.8 |
9.1 |
9.4 |
9.6 |
10.0 |
10.3 |
10.5 |
[備考]
1. この表にない厚さ0.4mm以上1.6mm以下の中間厚さに対しては補間法により、小数点以下1桁に丸めます。
2. 3個の試験値の平均に対して適用します。
曲げ
焼鈍、標準調質仕上について、引張試験の代わりにご希望があった場合、
または、特別にご指定の合った場合の曲げ試験の値は次の通りです。
調質記号 |
曲げ試験 |
判定 |
||
曲げ角度 |
内側半径 |
試験片 |
||
SPCC-A |
180° |
密着 |
3号 圧延方向 |
曲げた外側にさけ疵を生じないこと |
SPCC-S |
180° |
密着 |
||
SPCC-8 |
180° |
密着 |
||
SPCC-4 |
180° |
厚さの0.5倍 |
||
SPCC-2 |
180° |
厚さの1.0倍 |
||
SPCC-1 |
― |
― |



