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圧延ロールの種類と役割|複数のロールが使われる理由

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圧延ロールの種類と役割|複数のロールが使われる理由
初版公開日: 2023/07/29

圧延は「回転しているロールの間に材料をはさみ、圧力によって薄く延ばす加工法」ですが、その製品品質に大きく影響する圧延機と圧延ロールについて解説しています。

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圧延とは

圧延ロールの解説の前に圧延について簡単におさらいしたいと思います。
圧延(あつえん)とは、回転しているロールの間に材料をはさみ、圧力によって材料を薄く延ばす加工法です。
当社で製造する平面形状の板や帯、箔以外にも、丸い棒や線、H形鋼なども圧延でつくる場合がありますが、ここでは、平面形状の圧延機について解説しています。

圧延の種類(冷間、熱間)やロールのメンテナンスについては以下の記事も参考にしてください。

関連記事|圧延とは?冷間圧延と熱間圧延の違い、製品例、圧延機、圧延ロールについて

 

圧延機のロール

ロールの配置

上述のように、ロールの間に材料をはさみ、圧力をかければいいので、上下2本(1対)のロールがあれば圧延は可能ですが、実際には以下の例のように複数のロールで構成される圧延機があります。

<ロール配置の例>

  • 縦型2段…ワークロール2本だけのシンプル構造
  • 縦型4段…ワークロール2本とそれを支えるバックアップロール2本
  • クラスター型6段…ワークロール+中間ロール+バックアップロール
  • クラスター型20段…ワークロールを多数のロールで支える構造

※1本のロールを複数の補強ロールで支える構造の圧延機をクラスター型といい、小径のワークロールを複数の太いロールで支持することでワークロールのたわみを抑えるようにしています。

ロール配置

ロールの種類と役割(ワークロール・バックアップロール・中間ロール)

上述のように、圧延機には複数のロールが配置されたタイプがあり、それぞれのロールにはきちんと役割があります。
以下は基本となるロールの種類と役割になります。

ワークロール

材料と直接接触して圧延を行うロール。
箔などの薄い板の冷間圧延では、圧延可能な限界板厚や圧延荷重低減などの理由からワークロールを細くする必要があります。(こちらについては次項以降で説明しています)

バックアップロール

ワークロールを外側から支持し、圧延時のワークロールのたわみや変形を防止するロール

中間ロール

ワークロールとバックアップロールの間にあるロール


クラスター型圧延機


圧延機に大小様々なロールが使われる理由

ワークロール(材料と直接接するロール)は、小径の方が材料との接触面積が小さく圧下がかかりやすくなるため、ステンレス鋼などの硬質材や箔のような極薄板を圧延する際には、より小径のロールが使用されます。
しかし、ロールは細くなるほど剛性が低下し、応力によってたわみやすくなります。変形したロールで圧延すると、板厚や形状の品質が安定しなくなるため、そこで開発されたのが「クラスター型」と呼ばれる圧延機です。
ワークロールの外側に大径のバックアップロールを配置することで、ワークロールにかかる応力を分散し変形を防ぐことで、精度の高い薄板金属材料の製造が可能になりました。

中間ロール、バックアップロールが大きい理由

中間ロール、バックアップロールは直接材料に触れないため、大径にできます。大きいほど剛性が高くなり、ワークロールのたわみをしっかり抑えられるようになります。
「小径ワークロールで精密圧延」+「大径バックアップロールで剛性確保」という組み合わせで、均一な厚さ、品質安定性、耐久性を実現しています。

中間ロール、バックアップロールの主な役割
  • 荷重分散による耐久性向上(ワークロールの変形防止)
  • 熱管理 (圧延中の温度変化を軽減)
  • 振動軽減(圧延中の振動を吸収・分散)

 

まとめ

圧延機に大小さまざまなロールが使われる理由は、硬質材や極薄い材料の圧延でもワークロールを安定させ、最終的な製品品質を確保するためです。
当社では、所有する複数の圧延機の中から、材料や工程ごとに最適な圧延機を使用し、お客様の仕様に合わせた高精度な薄板金属材料を製造しております。
特に、硬質のばね用材料やステンレス鋼、ニッケル合金や箔材などの極薄い材料の圧延を得意としておりますので、これらの材料で課題をお持ちでしたらお気軽にお問い合わせください。

 

当社製品ラインナップ

極薄金属箔:極箔®(GOKUHAKU)|板厚0.010mm未満

金属箔|板厚0.010mm~0.099mm

ばね用ステンレス鋼|SUS301, 304, 631, 632J1, 420J2

高精度板厚材料|JIS規格や他社材では対応出来ない板厚公差にも対応

受託圧延

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この記事を書いた人

TOKKIN技術コラム編集部

精密金属材料メーカーとして80年以上の実績を持つ特殊金属エクセルが運営。
長年培った知見や日々寄せられるお客様からのご相談を元に、技術開発と営業が連携してお客様の疑問や課題解決に役立つ情報を発信しています。​

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