nanoSUS®は(ナノサス)は金属材料の結晶粒径を平均1μm程度にまで微細化したステンレス鋼です。
微細組織の制御により、通常の材料と比較し、強度や疲労特性、加工性の向上など様々な特性向上が見込めます。
板厚: 0.010~0.60mm(0.20~0.60mmは要相談)
幅 : 3~300mm
長さ: COIL もしくは 長さ2,000mm以下
結晶粒の微細化によって、以下のようなメリットがあります。
組織が微細なため、金属加工時の曲げ部表面の肌荒れを軽減することができます。
組結晶粒の大きい通常材は、微細プレス加工をした際に結晶粒が脱落し、せん断面が平滑にならないことがあります。超微細粒鋼であれば、微細プレスせん断面の輪郭形状を安定させることができます。
疲労特性の向上により、部品の長寿命化が可能です。
SUS301の場合、通常粒の疲労限は耐力(YS)の50%程度となりますが、nanoSUS®の疲労限はYSの62%となり、通常粒と比較して10%程度、疲労特性が向上します。
nanoSUS®の2B仕上げは通常の2B材と比べると高硬度、高耐力(YS)ですが、張出し成形性についてはほぼ同等の性能を有しています。
低温焼鈍 (HT) を行うことで高いばね限界値が得られます。特にnanoSUS®301では、圧延方向で1600MPa、直角方向で2000MPaを超える極めて高いばね性が出せますので、高強度のばね材用途に適しています。
結晶粒組織が微細なため、エッチング時の肌荒れやダレが少なく、より微細で高精度なエッチング加工が可能です。
穴径0.22mmでエッチング穴を空ける場合、通常ステンレス鋼では貫通していませんが、nanoSUSは貫通していることがわかります。
通常ステンレス鋼はスリット中央部のエッチングが不十分ですが、nanoSUSは全域にわたって良好なエッチング形状が得られています。
通常ステンレス鋼はスリット中央部のエッチングが不十分ですが、nanoSUSは全域にわたって良好なエッチング形状が得られています。
当社の超微細結晶粒材料 nanoSUSには以下のような特長があります。
圧延や熱処理により高い硬さが得られるため、ばね用途に最適な鋼種です。
当社で扱うすべてのステンレス鋼で箔材を製造しています。