SUS316L｜オーステナイト系ステンレス鋼｜精密金属材料の特殊金属エクセル(TOKKIN)

ステンレス鋼

オーステナイト系

SUS316L｜オーステナイト系ステンレス鋼

概要・特徴

SUS316Lは、オーステナイト系ステンレス鋼の代表鋼種であるSUS304に、ニッケル（Ni）増加、モリブデン（Mo）添加することで耐食性を向上させたSUS316から、さらに炭素（C）を低減させることで耐粒界腐食性をもたせた鋼種です。
この鋼種は汎用ステンレス鋼の中では、比較的流通量が少ないため入手しにくい材料ですが、当社ではこのような材料も薄物、特殊寸法、小ロットで対応しています。
※SUS316Lの“L”はLow carbonを表しています。

主な用途

振動モーター、カメラモジュール、FPC、燃料電池、注射針、留置針、ベローズ、ダイヤフラム、マイクロポンプ、ステント

対応可能形状

製造可能範囲（コイル、板）

板厚

0.010～2.0mm

幅

3.0～300mm

長さ

コイルもしくは L2000mm以下のシート

当社で製造するコイルやシート材の製造範囲です。
調達品は別途お問い合わせください。

規格

当社では特に指定のない場合、JIS規格に準拠して製造いたします。
海外規格は当材料と同等もしくは近似のものを掲載していますので、参考としてご利用ください。

JIS

SUS316L (G4305)

UNS

S31603

AISI/ASTM

316L

EN

1.4404
1.4432
1.4435

ISO

X2CrNiMo17-12-2
X2CrNiMo17-13-3
X2CrNiMo18-14-3

化学成分

物理的性質

密度

8.03 g/cm³

比熱

502 J/(kg・K)

電気抵抗

74 μΩ・cm

ヤング率

193 GPa

熱膨張係数

16.0×10^-6/K（0～100℃）

熱伝導率

16.3 W/(m・K)

磁性

固溶化熱処理状態では非磁性ですが、加工により弱い磁性を持つようになります。

機械的性質

下表は焼鈍仕上げ、強圧延仕上げの機械的性質の目安値です。
焼鈍仕上げ～強圧延仕上げの間でご希望の硬さ（仕上げ）で製造いたしますが、板厚によっては対応できない仕上げもございますので、まずはご相談ください。
※極薄箔の場合、焼鈍、2B仕上などの軟質材は、不具合（折れ、シワなど）発生の懸念があるため、対応できない場合がございます。