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高清浄鋼(TNS-4、M2)

特徴

TNS-4・・・SK-4をより清浄度を上げ、クロムを添加する事により焼入れ性を良くした鋼種です。

M2・・・メリヤス針向けに独自に開発された鋼種です。近年、メリヤス針に求められる耐久性は以前にまして高くなっています。そこで、TNS-4を元にマンガン、クロムを追加し、耐磨耗性を改良。更に耐久性に対して影響が大きいと考えられる炭素系介在物が抑制し品質を向上させているのが特徴です。


用途

メリヤス針、バルブ材


当社のメリット

  • 成分調整、製造履歴の厳重管理による高清浄化や組織の微細化により極めて高い品質を誇ります。
  • 小ロット対応で300kg製造可能です。
  • 硬度を調整することができます。
  • 薄物の材料を製造できます。
  • 厳しい板厚公差が製造できます:一般材では保証できないより精密な板厚公差で製造できます。


みがき特殊帯鋼の鋼種及び化学成分

種 類 鋼種記号
化学成分(%)
C Si> Mn P S Cr Ni その他 不純物
高清浄鋼 TNS 4 0.90~
1.00
0.15~
0.30
0.35~
0.50

≦0.030

≦0.007

0.15~
0.30

   

Cu≦0.25
Ni≦0.25

M 2

1.00

0.22

0.66

0.020

0.004

0.38

  Mo
0.02~
0.03

[注] 記号末尾のMはJISみがき特殊帯鋼該当鋼種(以下Mは省略いたします)


種類 鋼種記号 特性
高清浄鋼 TNS 4
M 2

普通の製造条件で作られた一般鋼材は、その製鋼過程で多少の非金属介在物の混入は避けられず、高信頼性が要求される用途では、時として問題になる場合があります。
これらはSK4に相当する高清浄鋼で、従来の製鋼過程に特殊な精錬工程を追加して、介在物を減少させるようにしたもので、ESR鋼には及びませんが、特に寿命や疲労特性が重視される用途に適しています。


みがき特殊帯鋼は通常圧延された状態(圧延仕上またはロール仕上)のままで供給されていますが、弊社では、最も軟かい焼鈍仕上から最も硬い強圧延仕上まで、各種仕上状態のものを製作していますので、ご用途に最も適した仕上状態のものをお選びいただけます。
このように仕上状態は圧延の程度によって連続的に変わるものですが、便宜上、弊社では次表のように数種に大別して呼称しています。鋼種、寸法等によって多少の差異はありますが、一応の目安としてご利用下さい。


仕上状態

仕上圧延率

焼鈍仕上

(焼鈍のまま)

スキンパス仕上

5%以内

ロール仕上

15~40%

強圧延仕上

35%以上


鋼 種

仕上状態

硬さ試験

引張試験

HV

引張強さ
N/mm2
伸び%

TNS 4

ロール仕上

245~285 725~970 2~15
強圧延仕上 270~310 825~1040 1~4

焼鈍仕上

150~190 460~625 26~37

〔注〕 引張試験片は圧延方向よりとったJIS 6号試験片によります。


焼鈍

材料の軟化や歪取りのため焼鈍を行なうことがありますが、この焼鈍温度としては600~700℃が適当です。温度が高すぎると組織が変化したり脱炭やスケール発生の危険が生じますので、一般にはやや低目の温度を選んだ方が無難です。保持時間は数分ないし30分位保持して徐冷しますが、徐冷は200℃位まで行ない、それ以下は放冷しても差し支えありません。



【みがき特殊帯鋼 TNS-4】

化学成分(%)

C

Si

Mn

P

S

Cr

0.9~1.0 0.15~0.30 0.35~0.50 ≦0.030 ≦0.007 0.15~0.30

 

熱処理条件


TNS4の一般的な熱処理条件は下記の通りです。
また、焼入焼戻特性は右図の通りです。


焼入温度(油冷)

焼入温度(水冷)

790~850℃

760~820℃


機械的性質

一般的な熱処理後の代表的な機械的性質は次の通りです。

硬 さ

引張り強さ

570~610 HV

1765~2155 N/mm2


  • 一般的な熱処理後の疲労特性を示すS~N曲線は次の通りです。



  • 【みがき特殊帯鋼 M2】

    概要

    M2は、高C、Mn、Crで耐摩耗性アップ、低P、Sによる高い清浄度で耐久性の向上を狙っています。また、良好な熱処理特性、高い清浄度と十分に管理された材料表面により、高い信頼性を要求されるメリヤス針関連部品にご使用頂いています。


    化学成分(%)


    C

    Si

    Mn

    P

    Cr

    Mo

    1.00

    0.22

    0.66

    0.020

    0.004

    0.38

    0.03


    熱処理条件

    M2の一般的な熱処理条件は下図の通りです。
    また、焼入焼き戻し特性は右図の通りです。


    焼入温度(油冷)

    焼入温度(水冷)

    790~850℃

    760~820℃


    清浄度

    清浄度のデータは下記の通りです。


    dA

    dB

    dC

    dT

    0.013 -td> - 0.013


    機械的性質

    一般的な熱処理後の代表的な機械的性質は次の通りです。


    硬さ

    引張り強さ

    550~700HV

    1765~2155N/mm2


    耐衝撃性

    焼戻における衝撃値は、下図の通りです。